アニメスタッフの制作日記
~Staff Diary~

3 反射 と 修正

音響効果 山田香織の日記

絵の皆さんの尽力のおかげでオンエアに近い状態の映像で作業ができたので、動きの速さ・強弱を正確に、感情も乗せて、生音を録音することができました。
食事シーンは手元が見えない場面の献立まで細かく設計されていたので、(代用品を使うことも多いのですが)こちらも同じ食事を用意して録音しながら、毎回2人と同じものを食べていました。
スタッフ一人一人が、限られた時間で最高のものを作ろうという気持ちを感じられる、とても充足感のある現場でした。

メインアニメーター 太田衣美 の日記

この話数は全話数の中で一番多くレイアウトを切ったのと、60秒以上の長回しをしたカットがあったりと、とても印象深いです。その中でも、沙季がお風呂の中でお湯をすくうカットがあったのですが、監督と何度も意見を繰り返したり、沙季の感情を手とお湯で表現しなければならなかったので、とても、難しかった思い出があります。

アニメーションプロデューサー 中田善文 の日記

上野監督とシナリオ打ちの時に、まず悠太や沙季の原作にあるモノローグをどう処理するか考え気持ちの発露を恋心に気づくタイミングからにしようと話合いました。言葉に出来ない気持ちは仕草や台詞間や環境音という形で処理され、より観ている人に響く言葉に変換されたのではと今は感じています。

色彩設計 桂木今里 の日記

3話は日記パートでの真綾と3人でやるゲーム画面の色を作るのが難しくもやりがいがあったなと思います。わかりづらいですが本当にドットぽくなっているので細かいです。
お風呂に入った沙季のマニキュアが一部だけはがれた表現が細かいなあと思いました。ちなみにここに合わせて地の爪の色も変えています。

音響監督 小沼則義 の日記

天﨑さんとはご一緒したことがあったのですが、中島さんとは初めてだったので、2、3回目かまだ緊張が残る時に少しでも雰囲気を変えられればと、演出指示中に中島さんにボケたら大滑りして、それを天﨑さんがニヤニヤして見ていたのは忘れません。…忘れません。

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